ヤマハ・モトボットは当て舵乗り

羽生結弦君が二度のカウンターやドリフトでスリップダウン寸前を際どく攻めながらオリンピック二連覇をしてしまいました。 もう天文学的確率なる勝利とでも表現するべきなのでしょうか。 加えて、容姿とその立ち居振る舞いがニクイね、もうニク過ぎる。
さらに、他の口惜かった銀・銅メダリスト達の、Vサイン・ウイニングランも嬉し泣きをさせてくれるものでした。 こうした超格好良さって、あのサッカー ”なでしこジャパン” がオリンピック2位で魅せたトレイン対応とか、真央ちゃんのオリンピック2連続の感動複雑涙が、、、大きく影響していると思うのです。 それらに薫陶を受けた笑顔Vサインに対して拍手、拍手しかありません。 ああした態度の世界発信は、スーパーカブの影響力に比肩すべきモノだと思うのです。。。 

同じく、大人たるフェアな戦い方でバイク界を席巻し続けるメイドインジャパンですが、その中のヤマハが数年前からR-1にロボットを乗せて自律走行プロジェクトをやっており、ポツポツとその中身情報が出ています。 それは遠隔操作ではなく、サーキット上に数センチ巾精度の架空コースを割り出してそれをトレースしながら最速ラップを求める自律走行方式だそうです。 数センチ巾精度の架空コース割り出しに関してはGPS等の定位置基地補正とかで確立済みの技術だそうですから、ここでは置くとして、モトボット自体のメカの方に興味が湧きます。

そのコンセプトはノーマルR-1のままに、前・後ブレーキ&クラッチ&アクセル&シフト&ハンドルの6ヶ所を自律操作させてロッシの走りに迫るってモノです。 ただし、これはノーマルR-1に人型ロボットを乗せたように見えますが、それとは全く異なる構成です。 シート部に剛結されたベースに各種アクチュエーターを取り付けたモノで、いわばそのベース部から産業用ロボットのアーム部を延ばした構造なわけです。 それらの構造にロッシ風ギミックカバーを取り付けた形状です。 ヤマハは産業用ロボットでも高度な技術を誇っていますから、ハンドルを除くアクセル&クラッチ&ブレーキ×2&シフトの5ヶ所に関しては難しくないはずです。 

画像

シート部とタンク根元に剛結されたロッシ風ロボットが足をブラ出ししたり腰を振ったりすることは全くなく、、、ステップ荷重もタンク押さえもあり得ない構造です。 いわばガチガチのニーグリップと云えるかも。
少なくとも、最近のリアル・ロッシはバンク角を稼ぐ為にハングオン+リーンインのマルケス・フォーム乗りですが、そのバンク時重心移動効果以外は6個のアクチュエーターで全てこなせるって考えの構造・構成です。

で、6軸IMU=6軸センサー慣性計測ユニットとAI=人工知能で6ヶ所のアクチュエーターに指令を出すわけですが、、、まずは、どんな指令で真っ直ぐ走るのかです。 いわゆる、お子ちゃまの自転車乗り始めの脳指令と同じ指令を出すのが基本です。

で、それは単純な概念で、逆操舵指令とか当て舵指令成るものです。 倒れ込む方にハンドルを切るって云う基本指令だけで、重心移動はおろかステップ荷重も掛けません。 だって逆操舵しか出来ないからネ、この構造では。  その操舵概念で遊園地マシンのそろそろ走りでは無く、本格的ロッシ走りを充分に実現出来るとの考えです。

ネット上でバイクの操舵は逆操舵によってこそ可能となると云っている大御所は、日本自動車研究所とダンロップタイヤですが、、、少しバイクに詳しい人とか私の周りでは初歩常識のコトです。 ライレク指南の諸説にどうこう言うつもりはありませんが、手練れで逆操舵乗りを公言していたのは亡き前田淳さんだけだったような。 彼は左ハンドルの押し引きでマン島を走っていたとか。 一方、かの超スーパースターであるフレディ・スペンサーは彼のライディングスクールで逆操舵は必要ないと断言しているわけで、、、ライテク指南の諸説は人間の反射神経に及ぼす錯覚に対応したモノなのでしょう。 
例えば右外ステップ荷重をすると左ハンドルを押す形で人体バランスが自然に取られることになるし、左ハンドルを引けば対抗入力として右膝タンクホールドをせざるを得ないとかサ。 さすれば、しっかりニーグリップ走法はハンドル入力に対して力点ベースがあるとか、対抗入力が成立していることと成り、極めて理に適っていることに成ります。 ただ、ニーグリップに拘ると上半身の自由度が減って、とてもコーナーはコなせないけど。。。 
諸説に対して私の様な凡夫がどうこう言わない方が良いのでしょう。


だけどね、ハイパーマシンの快適300km/h走行で、アウトバーンが左大曲がりコースだったらどうするのよ、左ハンドルを押すしかないでしょ。 まったくぅ、もうっ、そう表現するのが一番現実的でんがな。。。

画像

てなわけで、ヤマハ・モトボットのアクチュエーター配分バランスから察すれば6個の内の残り1個で左ハンドルの押し引きで直進を可能としているのでしょう。 そして左コーナーに向かっては左を押し、右コーナーに向かっては左を引くわけで、、、倒したい方の内ハンドルを押すやり方でコーナーバンキングを実現するわけです。 お子ちゃま時代に自転車の乗り始めを困難にしている要素で、コーナー進入時に倒したい方向の逆にハンドルを振らなければならないって経験そのものです。

ま、ここまでは常識的な原則論ですが、、、バイクはフロントフォークのトレールに起因するキックバックとかセルフステアリング機能があり、それとの折り合いを付けた逆操舵とか当て舵が必要となります。 シミーやウォブッルや振られるハンドルに対応した当て舵等を続けてこそバイクは走らせさせ得るわけで、たぶんそこが一番難しい所なのでしょう。 ブレーキングしながらのコーナー進入時なんて、刻々と変化するハンドル押し引き具合の明快な説明なんて出来ません。 体が勝手に反応してるんだけど、かなりの力で押し引き操作をしているのは間違い在りません。 でないとアウトかインに飛び出しちゃうからネ。

画像

       《 柔動作のイメージ二題。 左:アシモの握手 右:シミーへの当て舵 》
            左 https://www.youtube.com/watch?v=4IPQZPO8IBo
            右 https://www.youtube.com/watch?v=SK_CF0DL-q4

少し話が変わりますが、一般にロボットは位置決め制御モーターによって成り立っています。 その位置決め精度とか繰り返し精度は1/10mmなんて朝飯前で、モトボットの制御出力もこの範囲の技術で賄えるはずです。 
ビシッとした誤差無しの固い位置決め制御でブレーキ&クラッチ&アクセル&シフトは良いのですが、、、ハンドルの場合はそれでは不十分です。 キックバックやセルフステアリング動作を吸収したり押し戻したりとの柔軟さが必要となります。 ライバル・ホンダのアシモ君と握手すると、生身のような柔反応をするそうですが、イメージとしてはあれです。
位置決め制御モーターの中のサーボモーター系は元々そうした柔反応制御が可能な要素を持っていますから、そうした基本機能を元にして、超緻密なプログラムを付加加味しているのでしょう。 

・・・・・・・・・いかん、話がぐだぐだに成って、まとまりそうもないナ。。。
とにかく、、、トロ走りではなくロッシ走りを実現せんとするヤマハにファイトーッ。
とにかく、、、ヤマハ・モトボットとヘタレ老南行は同じ当て舵乗りなんだゼイッ。 

モトGP日本グランプリのエキビジションでマルケスとドッグファイトするのを見てみたいモノです。 ・・・・だってその頃、さすがのロッシも引退してるだろうからネ。。。 (ホンダならやるよね、こんなイベント)

さらにその先、モトボットがモトGPに正式エントリーしてチャンプ争いをする頃には、私の寿命は尽きてしまっているのでしょう。。。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■
逆操舵乗りとか当て舵乗りでモトボットに老南行は親近感を勝手に持っていますが、もう一つ勝手に親近感を持っているものが在りますデス。
それは、大御所マルク・マルケスが駆る2017・RS213Vなんです。 はい、このマシンのタンク・バルジです。 ペドロサとマルケスが乗るRS213Vですが、両超人的トップアスリートに対応した個別調整が必要なのは云うまでも在りません。 んで、その一つがシートポジションね。 タンク後端の形状寸法を最適化するのにバルジ装着で実現しているのです。

画像

・・・・・・・・ムハハハ、我がミルフ号と同じじゃん。 クククッ、同じタンクバルジでござるヨ。

その各自最適化されたポジションで当て舵や逆操舵をしてぶっ飛ばすわけです。 直線なんざ緩い左右カーブの連続と定義されますし、続くコーナーバンキングも同じ手法の当て舵でヤっつけるわけです。 
私なんか実際には左コーナーには半尻ずらして首を立てて肩を入れながらクリッピングポイントを追う目線で左ハンドルをグーッと押しつつ進入するし、右コーナーも同じく右ハンドルをグーッと押しながら進入するわけです。
だども、んーっと、かのフレディ・スペンサーはそんなことはしないし必要ないと断言しています。


でも、物理法則の神であるニュートンさんが天から観れば、あぁ、スペンサー君も南行爺もバイクの操舵方法とその原理は同じだからね、そう、両方とも当て舵乗りよ。 本人が意識するしないは判らんけどネ、と。。。

で、私は思うのです。 バイクの操舵は経験テクが優先されるし重要ではあるが、その物理的原理を知っていれば、より有効なテクが実現出来るし、その理屈的裏付けを知ればバイクライフの満足度が格段に向上するのではないかと。。。



どうもクドい話に成ってしまった。 呑み屋では注意しなくっちゃ、爺のグルグル長話。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ブログでよかった。 ブログだからまあイイか、やっぱりダメか。。。
 


■■■■■■■■■■■■■■■■■■
逆操舵乗りに関するくどい拙文が、一応あるんですけどぅ。↓
            http://yohitna.at.webry.info/200609/article_5.html


ps:21:33
小平奈緒さんが500で金メダル。  プレッシャーの中、、、偉いよネ。



    ●バイク記事の一覧へJump!
    ●当ブログの先頭頁へJump!
    ●ブログトップページへJump!

この記事へのコメント

  • うぞうむぞう

    こんちは
    いつもなら「くどい」お話しからトレッキングやドリンキングのお話になるんで付いていけるんですが今日は頭の上に?マークが満載です。
    俺ぃらも…、そうか出来てないから空ん飛んだんだなとw
    2018年02月19日 05:55
  • 南行@ヨーイトナ

    うぞうむぞうさん:
    薄明かり早朝の筑波山トレッキング話で一発流そうかとしかけたんですが、、、マジ卍・クド話に成りそうで止めたとデス。

    昨日は寒い中を12Rで流してきましたが、いよいよ最後で、次回散歩の終わりに輸送拠点置きと成ります。
    今、エンディング・テーマ曲を選択中です。。。
    2018年02月19日 16:42
  • けむりぬし

    9Rに乗り出してから、コーナーによっては当て舵が顕著に出ます自分としてはてなるんですが、奥が深い乗り物です。


    空海にどうしたら、上手くバイクに乗れるようになりますか?と尋ねたら、己がバイクとなれ!と言われそうそれ、間違いでもなさそうだし。。。
    2018年02月19日 21:48
  • 南行@ヨーイトナ

    けむりぬしさん:
    当て舵や引き舵でラインコトロールするように成ると、腕の力を抜けって口上が騙りだと思えるんです。 悪意があることではないから、ま、良しとしましょう。

    >己がバイクとなれ・・・・・・・・・

    そう、それよ。 ライダーの心理とバイク個体物理の客観的評価よ。 違う物事の縦横無尽なる複合研究よね。 空海さんは人の心と次元の異なるリアル社会の相互関係を知ってたんですよね。 それ故にファンが多くて、空海突き井戸伝などが全国にあらしめるんでしょう。

    理も語るが密教秘法で心を安んじるとか、双方絡めてあの時代を何とかしようとした超絶パワーに尊敬ですル。
    2018年02月19日 22:41